先日、映画館にて、夏休みホラー映画、「あのコはだぁれ?」を観てきましたので感想を書いてみます。
多少のネタバレありです。
ホラー映画 あのコはだぁれ?
清水崇監督の最新作で、夏の補習授業中の教室を舞台に、そこにいないはずの“あのコ”が巻き起こす恐怖を描いたホラー映画です。
あらすじ
とある夏休み、臨時教師として補習クラスを担当することになった君島ほのか。しかし、ある女子生徒が屋上から飛び降りる不可解な死を目の当たりにしてしまいます。
教室にいるはずのない生徒の謎に気づいたほのかは、補習を受ける生徒たちとともに、“あのコ”にまつわるある衝撃の事実にたどり着きます。彼らを待ち受ける、予想もつかない恐怖とは……?
この映画の魅力
・清水崇監督ならではの恐怖演出: 呪怨シリーズや「犬鳴村」など、数々のホラー作品を手掛けてきた清水崇監督ならではの巧みな演出で、観客を恐怖のどん底に突き落とします。
・謎解き要素: “あのコ”の正体や、不可解な事件の真相など、謎解き要素も盛り込まれており、最後まで目が離せない展開になっています。
・若手俳優たちの演技: 主演の渋谷凪咲をはじめ、若手俳優たちの演技も見どころの一つです。
・夏の教室という身近な舞台: 夏休み中の補習授業という、誰もが経験したことがあるような身近な舞台が、より一層恐怖感を増幅させています。
渋谷凪咲が最高
この映画で主演を演じ、恐怖のどん底に叩き落とされるヒロインを演じたのが、バラエティー番組でも活躍する渋谷凪咲です。バラエティーのイメージしかなかったため、私がよくいるおバカタレントなんでしょうね、くらいの気持ちでそこまで彼女の演技を期待していませんでした。呪怨の清水監督の映画であり、この映画の前作となるミンナノウタを観ていたため、観てみるかという感じで軽い気持ちで観ました。実際に観てみると、いやはやおみそれしました。素晴らしい演技と見目麗しさを兼ね備えていて一気にファンになってしまいました。
渋谷凪咲プロフィール
- MB48の元メンバーであり、現在は女優やタレントとして活躍
- 特にバラエティ番組で活躍。大喜利が得意で、その面白さから多くのバラエティ番組に出演
- 飾らない性格も人気の秘訣
- 吉本興業に所属
ドラマ「キャバすか学園」に出演していたとのこと。また、かまいたちとも親交が深く、勝手に山内があのコはだぁれ?の宣伝を自身のYouTube番組でしていました。
恐怖した時の表情がいい
こういうホラー映画では、女優がお化けを見て恐怖する顔を見るのが好きなのですが(悪趣味)、かなりいい味を出していました。最近の映画でいうと「スマホを落としただけなのに」の北川景子も良かったですね。
あと、渋谷凪咲が単純にめっちゃ美人で驚きました。もっと見ていたかった。演技もうまい。
映画としては別にいうほど怖くない
ジャンプスケアもないし、ホラー描写も呪怨ほどは怖くないです。
最初染谷が車に轢かれるシーンが一番びっくりしたような。あのシーンはアマプラオリジナルのドラマ「ザ・ボーイズ」でAトレインに轢かれてコッパみじんになるシーンを彷彿させました。
さすがは清水監督、日常生活におけるアイテム、環境、シチューションとホラー演出を混ぜるのがうまくて、自動販売機の下に何かいるのでは、と観たあとに日常生活でジュースを買う時に怖くなりそうです。
呪怨においては怖い時にテレビをつけたり布団にくるまったりして恐怖から逃れようとする我々の回避策を悉く伽耶子が妨害してきました。
ただ、今回の「あのコはだぁれ?」でそのような怖いシーンは例の家のシーンと自販機だけだったような。ゲームセンターでのシーンについては、映画紹介系YouTuberのゆっこロードショーのゆっこさんがもうゲームセンターに行くのが怖くなった、プリクラ機も怖いとおっしゃっていましたが、全然そんなことはない。
ゲームセンターの中におめかしした高谷さなが景品みたいな感じでいるのですが、全然怖くない。プリクラ機もプリントされたシールが家族集合+知らない高校生みたいな感じでシュールで面白かったくらい。清水監督の作るホラーとお笑いは紙一重なのでシュールすぎて笑ってしまうシーンもいくつか監督の作品にはあります。
高谷さなとそのお母さんは、伽耶子と俊雄レベルのホラーアイコンになりえるか
正直高谷さなは全然怖くないけど、あのお母さんはちょっと怖い。ただ、ホラーアイコンとしては呪怨の伽耶子と俊雄の方が全然インパクトがあるし、おどろおどろしい。呪怨の二人はその名の通り、怨霊であり、恨みつらみを原動力に動いているが、高谷さなの方は、特に誰かに恨みがあるわけでなく、ただ単に声・音楽フリークとして、断末魔の蒐集家という変態的趣味をその呪いの原動力としている。そいういう意味でも逆に怖くない。ただの変態じゃん、と。
お母さんの方についても、学校まできて「みぃいつけたぁぁぁ!」と言って走ってくるシーンがあるのですが、言い方がいかにも典型的な怪談のセリフっぽくて、興醒めしてしまいました。顔とかは怖かったんだけどなぁ。
伽耶子についてはあの家に少しでも関わるものなら必殺のダメージを与えるし、なんならあんまり関わっていない警備員の人までやってしまう。そういう理不尽さも個人的には好きなポイントです。高谷さなもまあまあ理不尽だけど。
映画館にいた周りの人の反応
この映画は3月に撮影が始まり、夏休みに公開時期を合わせたかったため、異例のスピード公開となったようです。映画館には夏休みということもあり、高校生くらいの子たちから大人まで幅広い人が見ていました。
私の横に座っていた人が50代くらいの女性だったのですが、ことあるごとにビクッとして怖がっていました。ジャンプスケア的な要素がこの映画にはないです。さなの祖母が謎の雄叫びを上げるシーンで怖がりすぎてビクっとなったようですが、その直後そんな自分を客観視したのか笑っていて、私も釣られて笑ってしまいました。
映画が終わった後、高校生くらいの女の子が友達と話しているのが聞こえたのですが、「話がわからなかった」と言っていました。そんな難しい話ではないように思えますが、前作「ミンナノウタ」を見ていた方が話はわかりやすいとは思いました。見ていなくても全然楽しめるとは思いますが。
まとめ
私はホラー映画は好きなので、全体的には楽しめました。そして渋谷凪咲さんが素晴らしくてインスタグラムをフォローしてしまいました。彼女の新たな一面を知ることが出来たことがこの映画を見て良かったと思える一番のポイントです。
あと前作に引き続きマキタスポーツがコメディリリーフ的な感じで出演していましたが、本当に俳優として活躍しているなぁ。10年くらい前にお笑いのイベントでサインをもらったことがあります。「地面師たち」でも名演技をしているし、すごい。「WOODJOB!」のマキタスポーツが演じたキャラクターとしては一番好きかも。「WOODJOB!」には染谷将太も出てる。ああ「地面師たち」にも両方出てますね。そういえば、あのコはだぁれ?で先生役の松尾諭も「地面師たち」に出てますね。
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